2014年12月21日 (仮訳)Boletus sinicusおよびその類縁種に対する新属Rubroboletus Zhao, K., Wu, G. & Yang, Z-L., 2014. A new genus, Rubroboletus, to accommodate Boletus sinicus and its allies. Phytotaxa. Available at: http://biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.188.2.1 [Accessed December 19, 2014]. 【R3-01385】2014/12/19投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 形態および分子のデータに基づき、Boletus sinicusおよびその類縁種に対して新属Rubroboletusを提唱した。 本属は傘が帯赤色、子実層托が橙赤色~血赤色、管孔が黄色、柄が黄色で赤色系の網目か斑点があり、傷つくと青変することなどで特徴づけられた。 中国重慶市から新種R. latisporusを記載し、7つの新組み合わせを提唱し、本属菌の検索表を掲載した。 中国重慶市巫山県 (新種) Rubroboletus latisporus Kuan Zhao & Zhu L. Yang 語源…(属名)赤いイグチ/(種小名)幅広い胞子の 【よく似た種との区別】 Rubroboletus dupainii 傘が鮮やかな赤色 傘表面が乾時光沢を持ち湿時ゼラチン化する 傘表面が傷つくと暗青色に変色する nrLSU+EF1-α+rpb1+rpb2およびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくヨーロッパ・北米・中米に分布する 本種と異なり傘が成熟時血赤色~暗赤色ではなく緋色~黄褐色を帯びた緋色 本種と異なり子実層托が成熟時黄色~橙赤色ではなく血赤色~暗赤色 本種と異なり肉が類白色~クリーム色ではなく淡黄色 nrLSU+EF1-α+rpb1+rpb2およびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Rubroboletus rhodoxanthus nrLSU+EF1-α+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘表面に乾燥時光沢を欠く 本種と異なり傘表面に湿時強い粘性を欠く 本種と異なり傘表面が傷つくと暗青色に変色しない nrLSU+EF1-α+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Rubroboletus dupainii (Boud.) Kuan Zhao & Zhu L. Yang 旧名: Boletus dupainii Boud. 【よく似た種との区別】 Rubroboletus latisporus 傘が鮮やかな赤色 傘表面が乾時光沢を持ち湿時ゼラチン化する 傘表面が傷つくと暗青色に変色する nrLSU+EF1-α+rpb1+rpb2およびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりヨーロッパ・北米・中米ではなく中国に分布する 本種と異なり傘が成熟時緋色~黄褐色を帯びた緋色ではなく血赤色~暗赤色 本種と異なり子実層托が成熟時血赤色~暗赤色ではなく黄色~橙赤色 本種と異なり肉が淡黄色ではなく類白色~クリーム色 nrLSU+EF1-α+rpb1+rpb2およびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Rubroboletus pulchrotinctus (Alessio) Kuan Zhao & Zhu L. Yang 旧名:Boletus pulchrotinctus Alessio 【よく似た種との区別】 Boletus rubrosanguineus 傘表面に変色性を欠く 柄が傷つくと青変する 傘肉が傷つくと青変する 僅かに酸味がある nrLSU+EF1-α+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりコナラ属などの広葉樹林ではなくマツ属やモミ属などの針葉樹林に発生する 本種と異なり柄の網目が桃色ではなく赤色~暗赤色 本種と異なり子実体に干し草の臭いがある(※論文中ではhayではなくheyと表記されている) nrLSU+EF1-α+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Rubroboletus satanas(ウラベニイグチ) nrLSU+EF1-α+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり肉が成熟時帯黄色~淡黄色 本種と異なり柄の基部が顕著な塊茎状 nrLSU+EF1-α+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Rubroboletus rhodosanguineus (Both) Kuan Zhao & Zhu L. Yang 旧名:Boletus rhodosanguineus Both (新組み合わせ) Rubroboletus rhodoxanthus (Krombh.) Kuan Zhao & Zhu L. Yang 旧名:Boletus sanguineus var. rhodoxanthus Krombh. 【よく似た種との区別】 Rubroboletus latisporus nrLSU+EF1-α+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘表面に乾燥時光沢がある 本種と異なり傘表面に湿時強い粘性がある 本種と異なり傘表面が傷つくと暗青色に変色する nrLSU+EF1-α+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Rubroboletus rubrosanguineus (Cheype) Kuan Zhao & Zhu L. Yang 旧名:Boletus rubrosanguineus Cheype 【よく似た種との区別】 Boletus pulchrotinctus 傘表面に変色性を欠く 柄が傷つくと青変する 傘肉が傷つくと青変する 僅かに酸味がある nrLSU+EF1-α+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりマツ属やモミ属などの針葉樹林ではなくコナラ属などの広葉樹林に発生する 本種と異なり柄の網目が赤色~暗赤色ではなく桃色 本種と異なり子実体に干し草の臭いを欠く nrLSU+EF1-α+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Rubroboletus sinicus nrLSU+EF1-α+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり東アジアに分布する 本種と異なり傘表面が無毛ではなくフェルト状~綿毛状 本種と異なり担子胞子が類紡錘形ではなく卵状楕円形 本種と異なり担子胞子の胞子盤が不明瞭 nrLSU+EF1-α+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Rubroboletus satanas (Lenz) Kuan Zhao & Zhu L. Yang ウラベニイグチ 旧名:Boletus satanas Lenz 【よく似た種との区別】 Rubroboletus pulchrotinctus nrLSU+EF1-α+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり肉が成熟時帯黄色~淡黄色でない 本種と異なり柄の基部が顕著な塊茎状でない nrLSU+EF1-α+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Rubroboletus sinicus (W.F. Chiu) Kuan Zhao & Zhu L. Yang 旧名:Boletus sinicus W.F. Chiu 【よく似た種との区別】 Rubroboletus rubrosanguineus nrLSU+EF1-α+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり東アジアに分布しない 本種と異なり傘表面がフェルト状~綿毛状ではなく無毛 本種と異なり担子胞子が卵状楕円形ではなく類紡錘形 本種と異なり担子胞子の胞子盤が明瞭 nrLSU+EF1-α+rpb1+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される